Last Updated on 2025年10月3日
授業の準備や課題の対応など、自分の理解や発言スピードの遅さ、アウトプットの質の低さへのやるせなさに毎日直面しています。英語というハンディキャップは想像以上に大きく、頭の中で話す内容を整理しているうちに、クラスの議論はさらに先へと進んでしまう。
そこに追い打ちをかけるのが、卒業後のキャリア問題です。学校のキャリアチームのシニアスタッフから、時々メールで全クラスメイトあてに励ましのメールが届きますが、中身を読むのをついつい後回しにしてしまいます。その励ましのメールを実際に読んだのは受信から一週間も後のこと。これらキャリアやネットワーキング関係の任意のイベントをはじめいろんな情報をあとから知ることになって、この「見逃し」の積み重ねから今や得体のしれないもやもやにさいなまれているような状況です。
周囲が動き出す中での不安と焦り
この数週間で、クラス内ではさまざまなグループや活動が立ち上がり始めました。学生自治会のような組織、クラスのサポートチーム、さらにはビジネススクール間で競い合うコンペティションのリーダー選出。また、クラスメイト達はは既にキャリアスタッフやOBOG、LinkedInを使って頻繁にコンタクトを取り、キャリア構築に励んでいます。
一方で、自分といえば。課題のキャッチアップに追われる毎日で、周囲の流れに飛び込むことはもちろん、卒業後のことを考える時間さえ持てていません。そもそも、たとえ何かの代表メンバーに入ったところで、もしくはLinkedInで会ったことのない人とコーヒーチャットの機会を得たところで、彼らとまともにコミュニケーションすらとれない…。最近少しずつですが話せる内容のレベルが上がっている感じはしますが、相手によっては鼻で笑われるようなリアクションを受けているような気がするので(私が勘違いである可能性は十分にあります)、参加したい気持ちは強いのですが、これらのトラウマが引き金となり「一歩踏み出す」タイミングを逃してしまっています。取り残されているような不安がますます膨らんでいきます。
それでもshow upし続ける
キャリアスタッフからいただいたメールの話に戻りますが、こんなことが書かれていました。“Eighty percent of success is showing up. The other twenty percent is showing up prepared.”成功の八割はshow up=その場にきちんと出席することで決まる。これは元マッキンゼーのコンサルタントで戦略的計画の専門家であるVicotr Cheng氏の言葉のようです。たとえば、体を鍛えたいならジムに足を運ぶこと。ジムで筋トレに励む人たちに囲まれてしまえば、体を動かさざるを得なくなります。つまり何かをしたいなら、たとえ不完全でも、自分がその場に足を運ぶという姿勢が重要だということを意味していると思います。
これを読み、準備なしに成功などありえないと思ってしまいましたが、このタイミングでキャリアスタッフが私たち新入生に伝えたかったのは、たとえ時間はかかっても、完璧にこなせなくとも、やさぐれず、積極的な姿勢を見せること。彼らもキャリアプログラムに対する私たちの積極性を見極めているのでしょう。今が不完全を理由に、仕事を得るという名の試合に参加しなかったら、何も始まりません。そもそも目の前の課題に追われてキャリアの事をないがしろにするなど、本末転倒な話かもしれませんが…。
そんな折、まだあまり話したことのないクラスメイトとたまたま席が隣になり、キャリアのことを話しました。彼の英語もなかなか癖があって聞き取りにくいのですが、自分は英語に自信がないと話したところ、笑われました。「僕だって英語はよくしゃべれないよ、でも語学ができなくてもコミュニケーションはできるし仕事は取れる」とのこと。「外国が話せない」という言葉は、すべてのステップアップの機会を失う恐ろしい言葉かもしれません。
留学生活はまだ始まったばかりです。すべてのチャンスをつかむのは不可能ですが、自分にとって授業を受けるだけでも戦いのような日々であり、不安で押しつぶされそうな瞬間に何度も直面します。完璧でなくていい、スピードや発言の質が劣ってもいい、でも与えられたチャンスにしっかりshow upし続ける。レベルの低い残念な学生ですが、たとえ小さな一歩でも、それを積み重ねていくことが今私ができる最大限のことだと思いました。