Last Updated on 2025年10月28日
サステナビリティやSDGsという言葉は、いまやいたるところで当たり前のように耳にします。
けれどそれって結局どういうことかを聞かれても、どこか抽象的で説明しにくい。
私自身、SDGsは前職でも触れ、守るべき重要ななテーマだとは思いつつも、正直どこか別の世界の話のように感じていました。
ところが実際に学び始めてみると、サステナビリティは特別な専門分野ではなく、「私たち一人ひとりがどんな選択をするか」という、ビジネスに限らず日常の延長線にあることに気づきました。
この授業の折り返しのところで秋休みが入るので、今回はこれまでの授業から得た3つの視点を整理してみます。
Contents
「サステナビリティ」の授業で得た3つの気づき
つながっているのは地球の問題だけではない
多くの人が「サステナブル=地球環境を守ること」と考えがちですが、実際には労働環境や貧困、教育の格差など、人や社会の在り方とも深く関係しており、連鎖する波のように互いに影響しています。
例えば、安い費用での大量生産を支えるのはどんな働き方なのか。
便利なネットショッピングの裏でどれだけの資源やエネルギーが使われているのか。
一見離れて見える問題も、実は1本の線でつながっています。
「一つの正解」よりも「バランス」を考える
授業では「たくさんの頭をもつドラゴン」という比喩がありました。
たとえば森林破壊など、ひとつの問題を解決しても、水や生物多様性など、別の問題が顔を出す。このように、現実のサステナビリティ課題はそんな複雑さを持っています。
だからこそ大事なのは、完璧な答えを探すことではなく、 全体のバランスを見ながら現実的に前進し、行動すること。組織では、環境・利益・社会貢献を天秤にかけながら考える姿勢が求められます。
「誰の責任か」を考えると、行動が変わる
まず「自分たちはどこに関わっているか」を見つける
授業では、企業の事例を通して、「どこまでが自分たちの責任か」を考えました。
たとえば、プラスチックごみ問題は製造業だけでなく、 小売、物流、消費者すべてが関わっています。
自社の領域はここまでと線を引いてしまうと、問題の根本は見えません。
サステナビリティを考える第一歩は、 「自分の仕事が、社会や環境のどこに影響しているのか」を見つめること。 こうした考え方は、どんな職種でも共通する姿勢です。
「責任の重さ」は立場によって違う
同じ問題でも、立場によって責任の重さは変わります。
授業では次のような判断軸が紹介されました。
- その問題をどれだけ自分たちでコントロールできるか?
- 影響がどれくらい大きく、長く残るか?
- 社会からどのくらい信頼されているか(知名度や影響力)?
影響力が大きい企業ほど説明責任が重くなります。 社会に与える影響が大きければ、それだけ変える力を持つということでもあります。
また、責任を「負担」ではなく「可能性」と捉える視点が、ビジネスを動かす原動力になります。
サステナビリティを「文化」にする
知識よりも「考え、選び、行動する力」
授業で印象的だったのは、「学びはスポンジのように吸収するものではない」という言葉でした。
単に知識を覚えるだけでは、現場では何も変わりません。大切なのは、学んだことを自分で考え、実際に行動に移すこと。
「とにかく動け」はこの学校のいろんな場面でも耳にする言葉ですが、サステナビリティも単なる理念ではなく「どう意思決定するか」「どんな優先順位をつけるか」の積み重ねです。
ビジネスの力で社会を動かす
サステナブル経営というと「コストがかかる」と思われがちですが、長期的にみれば本質は全く逆です。社会課題を解くビジネスほど、長期的には信頼を得て、競争力が続きます。
たとえば、再利用しやすい設計や、地産地消の仕組みづくりなど、小さな改善でも積み重ねれば大きな波になります。
重要なのは、組織全体で「これは自分たちのテーマだ」と思える文化を育てること。
サステナビリティは、特別な部署の仕事ではなく、全員が関わる「働き方の考え方」そのものです。
終わりに
授業を通して感じたのは、サステナビリティは地球環境を守るために何かを制限することではないということ。また、これは「誰かがやること」ではなく「自分がどう関わるか」の問いを考え、行動するということです。
気候変動や各種環境問題は確かに大きなテーマで誰かが動けば会けするる話ではありませんが、誰もが日々の中で「次の一歩」を見つけ、実践ことは誰にでもできます。そしてその様子は誰かがきっと見ていると思います。
さて、これらの深刻な問題を解決する方法については授業の後半で学ぶ予定ですが、これまでぼんやりしていた「サステナブル」が少しずつ輪郭を持ちはじめています。
授業の学びというにはかなり抽象的になってしまってしまいましたが、どなたかの参考になれば幸いです。
 
 