Last Updated on 2025年12月21日
南仏での学生生活が始まってから早4カ月が過ぎました。
学校での日々は「英語がわからない」という情けない現実、クラスメイトとのコミュニケーションや授業内容についていけない自分に対する自己嫌悪との戦いが常にあります。
私はこれまでドメスティックな環境に身を置きながらも、英語の読解や聞き取りにはそこまで抵抗はないつもりでした。しかしその一方で、スピーキングはほぼゼロからのスタート。そんな状態でケースディスカッションやグループワーク、プレゼンが飛び交うMBAの世界に飛び込み、英会話の壁に真正面からぶつかることになります。
ということで今回は、MBA留学4カ月目を迎えた感想と、伸び悩みの中で見えてきた小さな突破口について、備忘録も兼ねてまとめたいと思います。
Contents
留学前の英語力
留学前の自分を一言で言うと、「読む・聞くはそこそこ、話すはほぼゼロ」の典型的な日本人学習者でした。MBA出願用に付け焼刃で取ったTOEICは865点とC1レベルではあるようですが、実際の議論の場では全く無力です。
ちょうど1年前から受験の面談対策でBizmatesを開始し、1日25分、ビジネス経験のある講師と1対1でスピーキング練習を継続しました。ゆっくり話してくれる講師とは意思疎通はできていたので、自分、結構頑張っているかもなんてと感じていたものの、その自信はフランス到着後1〜2カ月であっさり打ち砕かれることになります。
留学後1〜2カ月目:よくわからないけれど毎日必死
初期の授業は、分かったような分からないような状態で、とにかくついていくのに必死でした。中でも特に印象的な出来事は、入学2週間目くらいで行われた、ある企業の経営陣になりきるロールプレイ形式のケースです。
私はCMO(マーケティング最高責任者役)を任されることに。週末には候補企業の投資家向け資料数百ページ分を読み込み事前に分析しておくという、なかなか酷な宿題が出されました。週明けの本番では、各グループにコンサル会社出身の外部コーチが張り付き、私たちのやりとりを終日チェック。さらにCEOからの緊急メールが次々に飛んできて、その内容をもとに各自が短時間で判断、会社としての意思決定をしていくという流れでした。
ところが私は、そのメールの英語の指示内容を即座に理解できず、メンバーに確認してもいまいち要領を得ないまま、議論のスピードだけがどんどん上がっていきます。気づけば後半は、ほとんど内容が追えず「ただそこに座っているだけの人」になっていました。たまに勇気を出して口を開くときほど、コーチの視線が鋭く突き刺さるように感じられ、「自分は完全に使えないやつだ」「ここにいる資格がないのでは」と一気に自己評価が下がりました。
この経験が決定的なトラウマとなり、翌日もその次の日も学校に向かう足が重くなりました。授業は回を追うごとに複雑になり、クラスメイトとの会話も相変わらずままならない。相手の話もよく分からず、自分の発言も何度も聞き返されるうちに、「外国語で話すこと」そのものへの恐怖心が根付いていきました。
いつか「そんなこともあったね」と笑える日が来ることを願いつつも、この時点ではむしろ右肩下がりの始まりなのではないか、と不安に飲み込まれていました。
3カ月目:より高度化する授業にしがみつく日々
3カ月目に入ると授業内容はさらに本格化し、プレゼンやケーススタディの回数も増えていきました。MBAでは、とにかく人前で話す機会が多いです。英語が苦手だからといって、黙ってやり過ごすことはできません。
準備にどれだけ時間をかけても、本番では思うように言葉が出てきません。この時期はプレゼンの原稿を作成し、紙を見ながら発表する形に甘えるようになってしまいました。質疑応答タイムは恐怖の時間。
アカデミックな議論になると、さらに難易度は上がります。
自分では伝えたつもりでも、相手の表情やフォローの仕方から、「ちゃんと伝わっていないな」と感じる瞬間が何度もあります。
・前提となる理論の理解
・ケースの背景知識
・クラスメイトの発言の要点整理
・自分なりの意見の構築
これらをすべて英語で同時進行させながら、「今このタイミングで入った方がいいか」「この意見は既に誰かが言っていないか」を瞬時に判断しなければなりません。
もやもやの正体:英語だけの問題ではなかった
これだけ毎日英語に浸かっているのに、全然伸びている実感がない。本当に理解できているのか、自分の中に残っているのかもよく分からない。
今日は大分話せたと感じる日もあれば、そもそも議論の中身が分かっていなくて、まともに発言できなかった」という日もある。日によってパフォーマンスの波が大きく、特にデータ分析といった数字を扱うような授業は内容を追うだけで手一杯になり、「今、何の話をしているのか」すら見失ってしまうことがありました。
そんなもやもやの中で、変化が生まれるきっかけになった出来事がありました。ある授業の後、私と同じように非英語圏出身のクラスメイトが、ふとこんなことを言いました。
ビジネスの世界で、外国語が完璧かどうかはそんなに重要じゃないよ。外国人がネイティブ並に話すなんて、そもそも無理だ。それよりも、目の前の課題にちゃんと engage しているかどうかのほうが、ずっと大事だと思う
クラスメイトJ
この言葉を聞いたとき、はっとしました。私は自分でも気づかないうちに「英語ができない」ことを「高度な議論から降りるための口実」と考える癖がついていたことに気がついたからです。英語を理解する努力以前の、考えること自体から半歩退いていたような感覚です。
「engageし続ける」ことを自分のルールにする
しかしこのまま「仕方ない」で片付けていたら、きっとあとで後悔する。
そう思い、ひとつルールを決めました。それは声に出して発言できなくてもいいから、ディスカッションからは降りないということです。
教授の問いかけに対しては、「自分ならどう答えるか」を必ず考える。クラスメイトの意見をただ聞き流すのではなく、「自分だったらそれにどう返すか」を頭の中で組み立ててみる。「今日は発言できたかどうか」ではなく、「最後まで一緒に考え続けていたかどうか」を自分なりの engagement の基準にするようにしました。
恥ずかしながら、今でも授業で発言できているわけではありません。今日は手を挙げようと決めても、結局できていません。
それでも何も考えずに黙っているのと、自分なりの答えを持ちながら黙っているには大きな差があります。
声にはならなくても、頭の中では確実に「自分の番」を持つようにしている。そんな感覚です。
MBAでは、英語力はもはや「プラスアルファ」ではなく、スタートラインに立つための前提条件のようなものです。その意味で、英語にハンデがある私は、明らかに不利な位置からのスタートです。それでも、目標の軸を「英語が話せるかどうか」だけに置きすぎないようにしよう、と今更ながら意識するようになりました。
続いている2つの英語学習習慣
とはいえ、英語ができなくてよいことにはまったくなりません。伸び悩みを感じながらも、私が4カ月目の今でも続けている英語の学習習慣が2つあります。
ひとつは、YouTubeを使った日常表現のインプットです。そしてもうひとつは、留学前から続けているオンライン英会話の Bizmates(ビズメイツ)です。
YouTube:日本語で学ぶ「これ、今すぐ使える」表現に触れる
最近できた習慣が、日本人YouTuberの英語学習チャンネルを見ることです。これはクラスメイトともっと話せるようになりたいと思った3カ月目頃から、気まぐれながら続いている習慣です。
難しい文法解説よりも、「こう言えば自然」「会議での同意・反対のフレーズ」など、具体的な場面に即した表現を、短い動画でサクッと学ぶ。気に入ったフレーズがあれば、その日のうちに授業や日常会話で試してみる。
すると、その表現が自分の中で「ただ知っている言葉」から「実際に使った言葉」に変わっていきます。小さなことですが、この積み重ねが、会話の幅を少しずつ広げてくれていると感じます。
Bizmates:MBAの学びのアウトプット
Bizmatesはこれまでも何度かおすすめしているオンライン英会話です。
Bizmatesの良さは、「ビジネス英語に特化している」ことだけではありません。
・ディスカッション型の教材で、意見を求められる場面が多い
・講師がビジネス経験者なので、内容の深掘りが自然と行われる
・自分の業務経験やキャリアの話も英語で整理できる
これらは、そのままMBAの学びに生かすことができます。
たとえば、ケースディスカッションでよく使われる「In my opinion」「From a financial perspective」などのフレーズは、Bizmatesのレッスンで何度も口にしてきた表現です。プレゼンの導入や結論部分の言い回しも、レッスン中に講師から提案されたフレーズをそのまま応用しています。
留学してからも、決して毎日とは程遠い状況ですが、時間を見つけて可能な限りレッスンを続けています。授業とは違い、英語学習者としての1対1の環境では、分からない部分を素直に聞き返せるし、自分のペースで話す練習ができます。
「今日は授業で全然話せなかったな…」という日ほど、Bizmatesのレッスンでリハビリをするような感覚です。小さな成功体験をそこで積み直すことで、翌日の授業にも少しだけ前向きな気持ちで向かうことができます。
使える英語が詰まっています
ビジネス英語は完璧を目指さなくていい
もし今、この文章を読んでいる皆さんが
・なかなか外国語力が伸びない
・外国語の試験は高得点なのに、会話ができない
・MBA留学や海外就職に興味はあるけれど、語学力が不安
という状態なら、先を歩んだ私から言えることはたった一つ、「伸び悩みを感じていたら、それは本気で向き合っている証拠だ」ということです。とにかく前に進みましょう。
高度な環境に身を置けば置くほど、自分の未熟さははっきり見えてきます。周りはみんな自信たっぷりに見えるかもしれませんが、実際には、それぞれが別の課題や不安を抱えています。
英語に関していえば、
・完璧な英語で話そうとする必要はない
・黙って安全圏にいるより、拙くてもengageし続ける方が周りに評価される
・毎日の小さな習慣が、後の自分を支えてくれる
これらを信じて毎日に向き合うことで、たとえ実感がなくても、英語力は確実に積み上がっていくと思います。
終わりに (今回も)Bizmates推し
最後に、私が実際に使い続けているオンライン英会話サービス Bizmates(ビズメイツ) についての紹介です。
これは完全に個人的な実感ですが、話せない状態から、なんとかMBAの授業に食らいついていけているのは、間違いなくBizmatesで1年間、話す習慣を積んできたおかげです。
Bizmatesの特徴を一言でまとめるなら、「ビジネスの文脈で、英語で考え、英語で話す練習ができる場」です。
講師は全員ビジネス経験者なので、単に英語の添削をしてくれるだけでなく、「その提案は現実的か」「この表現の方が、ビジネスの場では自然だよ」といったコメントが返ってきます。これは、MBAでのディスカッションやプレゼンにそのままつながる感覚があります。
1回25分という時間も、忙しい社会人や留学準備中の身にはちょうどよく、「仕事の前に1レッスン」「寝る前に1レッスン」といった形で、生活のリズムに組み込みやすいのも続けられている理由です。
もし、
・これからMBAや海外大学を目指している
・ビジネス英語を鍛えたい
・いきなり海外に飛び込むのは不安
という方がいれば、Bizmates荒波に飛び込む前の土台づくりのための心強い味方になると思います。
是非一緒に頑張りましょう!
