Last Updated on 2025年8月31日
フランスに長期留学する際、外国人でも公的健康保険制度への加入が義務付けられています。
その際に必要となるのが「出生証明書(Acte de naissance)」です。日本ではあまり馴染みのない書類ですが、フランスで長期留学する学生にとっては必須の証明書で、郵送や窓口、オンラインでお住まいの地域を管轄する在仏大使館・領事館に申請することになります。
今回は、実際に私が行ったオンラインでの申請方法と注意点についてまとめます。
Contents
出生証明書とは
出生証明書(Acte de naissance)は日本でいえば戸籍を証明するようなもので、氏名・生年月日・出生地・親の名前などが記載されています。
フランスでは行政手続きにおいて本人確認の基礎書類として使われ、セキュリテ・ソシアルへの加入時のほか、滞在許可証や学校の入学手続きでも提出が求められます。我々外国人は在仏大使館への申請が必要となります。
出生証明書のオンライン申請方法
2024年1月から、在仏大使館で出生証明書をはじめとした各種証明がオンラインで申請できるようになりました。従来は郵送や直接来館での申請が必要でしたが、マイナポータルや在留届ネットを活用することで、手続きが簡略化されています(詳細は在仏日本国大使館のページをご覧ください)。
また、オンライン申請の場合、申請料をクレジットカードで支払うことが可能です。
以下は出生証明書の申請方法です。
1. マイナポータルで利用者確認符号を確認する
オンライン申請の最初のステップは「マイナポータル」にアクセスし、戸籍関連の利用者確認符号を確認することです。これがなければ出生証明のオンライン申請作業は進みません。
2. 「オンライン在留届(ORR)」から申請を行う
オンライン在留届(ORR)からログインし、出生証明書の申請ページにアクセスします。必要事項を入力して申請は完了です。
なお、証明書類のオンライン申請は、在留届の届出を行った場合のみ利用が可能です。
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注意点
注意点は以下、私がやらかしたことがもととなっています。皆さんもお気を付けください。
証明書類は即日発行ではない
申請から発行までには通常1週間程度かかります。特に留学直後は各種手続きに出生証明書が必要な場面が重なるので、余裕を持って申請することをおすすめします。
利用者確認符号も即確認できるわけではない
マイナポータルから役所にオンラインで確認申請を行い、役所からの返信を待つことになります。たとえば確認申請が日本時間の金曜夕方の場合(役所の稼働時間外)、翌週の月曜日以降まで待たなければなりません。
オンライン申請は入国後でしか申請できない
注意すべきは、オンライン申請は入国後でないと利用できないという点です。入国前に準備を進めたい気持ちはやまやまですが、日本にいる間は操作できません。そのため、渡仏後の短い期間で対応する必要があります。学校の授業開始までのスケジュールがタイトな場合は特に注意してください。
出生証明書の受け取り方法(管轄の大使館や領事館への来館が必須)
受け取りは来館が必要だということです。郵送対応はされておらず、平日日中に足を運ぶしかありません。特に地方在住の方は、移動や時間の確保が大きな負担になる可能性があります。もし入国から学校開始までの時間が1週間未満しかない場合、日本にいる間に郵送で申請しておく方が安心です。