Last Updated on 2025年8月1日
こんにちは。2025年9月からフランス留学を控えているChiyoです。
今、留学前のドタバタで金融関係の整理をしていますが、そこで落とし穴に直面しました。
実は、しばらくログインしてないサイトがありまして、そこにアクセスするには二段階認証が必要でした。そこには昔使っていたYahoo!のメールアドレスを登録していました。
「そういえば、日本のYahoo!ってフランスで閲覧できなかったはず」
いつかの旅行中、フランス国内でYahoo!の知恵袋のページにアクセスできなかったことを思い出しました。
Yahoo! のアカウントは忘れた頃にログインするような状況ですが、フランス渡航前に思い出せてよかったです。
そこで今回は、私が直面した「Yahoo! JapanがEU圏で使えない」という問題について、その理由と、渡航前に絶対やっておきたい対策をお話しします。
VPNやメールアドレスの整理についても触れるので、海外へ行く予定のある方はぜひ参考にしてください!
Contents
EUやイギリスではYahoo! Japanが使えない?
まず、結論から言いますと、EU圏やイギリスではYahoo! Japanのほとんどのサービスが利用できません。
例えば、こんな感じです。
- Yahoo! 検索エンジン: ページ自体が表示されない
- Yahoo! オークション(ヤフオク): 見ることも、入札・出品もできない
- Yahoo! メール: ログインはできても、添付ファイルの送受信など一部機能に制限がかかる場合あり
- Yahoo! 知恵袋: 見るのも投稿することもできない
EUでYahoo! Japanが使えない理由
原因は、EUが定める個人情報保護規則(GDPR)にあります。
GDPRとは
GDPR(General Data Protection Regulation)は、2018年に始まったEUの個人情報保護に関する厳格なルールです。
EU在住者のデータを企業が扱う場合、非常に高いレベルの透明性と安全性が求められます。
具体的には、こんなルールがあります。
- データの使用目的を明示する
- データの保存や削除時のルールを明確にする
- 第三者にデータを提供するなら、それも隠さず透明に
- ユーザーからデータの削除を求められたら対応する
EUや英国に拠点を置いていたり、EU在住者にサービスを提供もしくは個人データを保管している企業は、このGDPRが適用されます。GDPRに違反すると、場合によっては2,000万ユーロ、またはその企業の収益の4%のどちらか高い方が科せられる可能性があります。
Yahoo! JapanはこのGDPRに対応するのはコストやリスクの面で難しいと判断し、2022年4月からEU圏・イギリスからのアクセスを全面停止したという経緯があるようです。
日本にいるうちにやっておきたい対策3選
海外からYahoo! Japanが使えなくなる以上、渡航前にアカウントの整理をしておくことが大事です。
以下3つのポイントをぜひチェックしてみてください。
①【超重要】登録メールアドレスの見直し・変更
Yahoo! Japanのメールアドレス(@yahoo.co.jp)を、他のWebサービス(ログインIDや認証メールの送り先)に使っている人は要注意です。
例えば、こんなサービスに登録してませんか?
- Amazonや楽天、銀行、証券口座
- SNSアカウント(Twitter/X、Instagramなど)のパスワード再設定用アドレス
- 職場や学校のポータルサイト、普段使っているアプリ
これらのサービスでは、ログイン時やパスワードを忘れた時に、登録メールアドレスでの認証が必要になることがあります。
渡航先でメールの確認ができなくなると、それだけで心理的な不安が増します。
対策
日本にいる間にGmailやiCloudなど、海外でも問題なく使えるメールアドレスに登録情報を切り替えておきましょう。
これが一番大事です!

Yahoo!に限らず携帯電話を解約して電話番号が使えなくなる場合も要注意です。
②ヤフーメールからの自動転送機能を活用
「Yahoo!メールに大事な連絡が来ることがあるかも…」と心配な方は、自動転送機能を活用しましょう。
Yahoo!メールで受信した内容を、Gmailなど別のメールアドレスに自動で送ってくれる機能です。
設定方法(超簡単):
- Yahoo!メールにログイン
- 「設定」(歯車マーク)→「メールの設定」→「自動転送」
- 転送先のアドレスを入力して、「確認メール」に返信するだけで完了です。
ログイン画面がどうなるのかまだよく分かっていませんが、EU圏からYahoo!メール自体にアクセスできなくなる可能性があるので、日本にいるうちに設定しておくのが絶対条件です。
③Yahoo!の有料サービスを解約
海外で使えなくなるYahoo!のサービスに、お金を払い続ける必要はありませんよね。
例えば、こんな有料サービスは日本にいる間に解約しておきましょう。
- LYPプレミアム(旧Yahoo!プレミアム)
- Yahoo!無制限ストレージサービス
もちろん、Yahoo!ショッピングのポイントなども、渡航前に使い切っておくのがおすすめです。
LINEやPayPayは大丈夫?
LINE
基本的に海外でも使えます。ただ、現地のSIMに電話番号を切り替える時は、機種変更扱いになるので注意が必要です。
PayPay
残念ながら、多くの機能が制限されます。
以前は海外のWi-Fi下だとアプリすら開けないようでしたが、最近(2024年4月以降)は取引履歴やPayPayカードなど一部の機能が見られるようにはなりました(プレスリリース参照)。
長期間日本を離れるなら、解約するか、残高を銀行口座に戻すことを検討しましょう。
海外で閲覧できなくなるのはYahoo!Japanだけではない
今回はYahoo!Japanのサービスに特化しましたが、実は海外に行くと日本のコンテンツの閲覧ができなくなる事例は他にもあります。
たとえばNetflixやPrime Video、YoutTubeといったエンタメ系のコンテンツ。
これらはグローバル展開していると思いきや、アクセス元のエリアによってサービス内容が異なるため、日本にいる時と同じような使い方ができなくなる場合があります。
VPN接続サービスも視野に
「どうしてもYahoo!知恵袋が見たい」「どうしても確認したい大事なメールがある」という場合は、VPN接続の利用という手もあります。
VPNとは
VPN(Virtual Private Network)は、各デバイスに割り当てられたIPアドレスを表示しないで(もしくは変更して)インターネットを接続する仕組みのこと。
実際はフランスにいるのに、日本など別の場所でネットを使っているように見せるイメージです。
VPNを使うメリット
他にもこんな良いことがあります。
- 国内限定のWebサイトやコンテンツにアクセスできる
- 日本のオンラインバンキングや電子政府サービスも使いやすくなる
- 通信が暗号化されるからセキュリティも向上する
ただし、いくつか注意点もあります。
- 無料VPNの場合、速度が遅い、安全面でリスクが高い
- 有料VPN(NordVPNやExpressVPNなど)は月額で数百~数千円かかる
- 利用にはアプリのインストールや簡単な設定が必要
- VPN接続が禁止されている国がある(EU以外)
無料のVPNサービスもあるようですが、使わない方がよいでしょう。最悪の場合、情報漏洩でログイン情報が抜き取られる可能性等があります。
基本はアカウントの整理と代替手段の準備が一番大切ですが、VPN接続は一時的にYahoo! Japanを含め日本のIPアドレスが必要な時にはとても便利な方法です。
有料VPNを使うならNordVPNがおすすめ
今のところ、私はVPNの利用は必須ではないと思っていますが、もし有料VPNを使うなら安価でセキュリティ対策もできるNordVPNがおすすめです。
Yahoo! Japanをはじめとした海外での閲覧が制限されている日本のコンテンツへアクセスできるのはもちろん、広告ブロック機能、また海外のカフェなど公衆ネットワーク上でもセキュリティを確保することができるので、インターネットを使う機会が多い方は利用の検討をおすすめします。
契約期間は旅行などの短期利用に使える1カ月プラン、1年プラン、最長2年から選べます。
おわりに 海外生活はオンラインツール見直しのチャンス
留学準備の中で意外と見落としがちなのが、「普段使っているサービスが日本限定かどうか」という視点です。
Yahoo!Japanだけでなく、海外では使えないサービスは結構あるものです。
この機会に、普段使っているアカウントひとつひとつについて、本当に必要かどうかを含めて見直してみる良いチャンスです。
快適な海外生活を送るためにも、ぜひ今のうちに整理を進めていきましょう。